クレーン車とは? 歴史や基礎知識について | 関根エンタープライズグループ
2022.02.08
クレーン車とは、一体どのような定義で定められているのでしょうか。
建築や土木現場で資材などの吊り上げ作業、運搬作業に欠かせないクレーン車ですが、そこには長い歴史があり、今や用途に合わせて車輛の種類も多くそろっています。
今回はそんなクレーン車の歴史や基礎知識についてご紹介したいと思います。
目次
クレーン車とは
クレーン車とは、人力では力が及ばない巨大な荷物を吊り上げ、水平に運搬することができる車のこと。
単に“荷物を吊り上げる重機”というイメージが強いかもしれませんが、定義としては、「荷物を吊り上げる」「水平に運搬する」のこの二つの条件が揃って初めてクレーン車と呼ぶことができます。
これは厚生労働省による労働安全衛生法でもきちんと定められていることです。
用途としては、主にビルやマンション、一戸建ての建設現場や土木工事などの現場で使われることがほとんどです。
ユニック車をはじめとしたトラックにクレーンを乗せた「トラッククレーン」、コンパクトで小回りが利くうえ、大型のタイヤで不整地の走行が得意な「ラフテーレーンクレーン」、またこれら両方の良さを兼ねそなえた「オールテレーンクレーン」など、種類ごとに細かく分類されています。
クレーン車の主な構造
クレーン車を運転するには、クレーン車についての知識への理解も深めておかなければいけません。
ここでは、クレーン車の構造に関する代表的な用語について解説いたします。
上部旋回体
移動式クレーンの上部旋回体は、旋回フレームにクレーン装置が搭載されています。
旋回装置によって全体を左右に旋回させることができる構造となっています。
下部旋回体
移動式クレーンの下部走行体には、主に「トラック式」「ホイール式」「クローラ式」の3種類があります。このほかにも、鉄道クレーン用台車、浮きクレーン用台船といった特殊なものも。
ワイヤーロープ
重い資材などを吊り上げるためのワイヤーロープ。鋼でつくられており、とても強靭です。
鋼の素線を数本~数十本合わせてつくられているので、長く使うときには腐食がないかチェックし、こまめに給油を行うなど丁寧に扱う必要があります。
シーブ
ロープを介して荷物を持ち上げるために使われる滑車のこと。ロープがはずれたり変形したりしないよう、ロープが沿ってフィットする溝形状になっています。
クレーン車のブームの先端、フックブロック、ジブ起伏ロープの端末などに取り付けられています。
クレーン車の歴史
紀元前450年頃、クレーン自体の始まりはギリシャで登場し、人力のものだったと言われています。
移動式クレーンが登場したのは、19世紀末のアメリカで自走式クレーパワーシャベルを起源にクレーンを装備したものが開発されたのが始まり。
1950年にはアメリカから移動式クレーンが輸出されるようになり、世界中で広まることとなりました。
同じころに日本でも最初のトラッククレーンが開発され、戦後の復興や高度成長とともに数を増やし、進化してきました。
クレーン車だけに限らず、現在クレーンには多種多様なものがあり、ガントリークレーン、アンローダクレーン、天井クレーン、ジブクレーン、スタッカークレーン、ケーブルクレーン、タワークレーン、橋形クレーンなど、それぞれ用途に応じたものが何十種類と存在します。
こうして時代に合わせて進化してきたクレーンは、多くの偉業の裏で欠かせない存在です。
今は当たり前となった高層ビル群やタワーマンション、またスカイツリーやレインボーブリッジといった日本を代表する建造物も、クレーンなしではつくれません。
街や経済が発展してきた歴史のなかで、クレーンは重要な装置といえるでしょう。
全国で総合物流サービスを提供する関根エンタープライズグループ
関根エンタープライズグループは、各サービスに専門特化した6社の会社で構成され、幹線輸送をはじめ、ユニック輸送・共同配送など、あらゆる輸送形態に対応する総合物流会社です。
埼玉と大阪に物流倉庫を有しているほか、全国各地に拠点を保有。
お客様満足度日本一を目指し、お客様のニーズにお応えできるサービスを提供しています。
配送だけでなく倉庫での保管や各現場での実作業など、お困りごとがありましたら、まずはお気軽にご連絡ください。