バンニングとデバンニングの違いは?業務の流れや注意点を解説 | 関根エンタープライズグループ
2024.03.06
物流に欠かせない「バンニング」と「デバンニング」。「バンニング」は、コンテナの中に貨物を積み入れることを指す物流用語です。この対義語となるのが「デバンニング」であり、コンテナから貨物を積み降ろすことを指します。
今回は、バンニングとデバンニングの基礎情報についてまとめました。用語の意味や業務の流れ、また作業実施時の注意点やアウトソーシングについても説明するので、最後までお読みいただけると幸いです。
目次
バンニング・デバンニングとは?
まずは、バンニングとデバンニングの基本的な用語の意味を解説します。2つの用語における大きな違いは、「貨物をコンテナに入れるか・コンテナから出すか」ということです。
バンニング:貨物をコンテナの中に積み入れる業務
デバンニング:貨物をコンテナ内から積み降ろす業務
デバンニングにおける「デ」は英語で否定の意味を持つ「de」であり、バンニングとデバンニングそれぞれが対となる意味となっています。
バンニングとデバンニングについてはこちらの記事でも取り上げているので、あわせてご確認ください。
関連記事:「物流用語でよく聞く「デバンニング」や「バンニング」とは? | 関根エンタープライズグループ」
バンニング・デバンニングに使用するコンテナ
バンニング・デバンニングで扱う貨物の内容によって、使うコンテナの種類は変わってきます。
たとえば、常温用のコンテナ・冷蔵や冷凍に対応可能なコンテナ・液体が扱える特殊なコンテナなどが主な例でしょう。サイズ感や天井・壁・床などの状態にも違いがあり、適切なものを選んで使用します。
バンニング・デバンニングの業務の流れ
ここからは、バンニングとデバンニングが具体的にどのような流れで実施されるか解説します。輸出予定の貨物をバンニングするケースと、輸入された貨物をデバンニングするケースを見ていきましょう。
【輸出】バンニングの業務手順
バンニングは、以下のような流れで行われることが多いです。あくまで一例としてご参照いただければと思います。
- 1.コンテナの準備:使用するコンテナを前もって依頼しておく
- 2.手配内容の確認:コンテナに関する事前確認(積み込み前のコンテナが渡される場所、積み込み完了後のコンテナが運ばれる先など)を行う
- 3.業者の準備:ドレ―業者(コンテナ運びを担当する業者)に詳細情報(場所や時間など)を伝える
- 4.コンテナ内のチェック:使用するコンテナに異常が発生していないか確認する
- 5.バンニング:貨物をコンテナに積み入れる
- 6.写真撮影:バンニング作業中の様子を撮影し、状況を写真で残しておく
- 7.コンテナへのシール貼り:バンニング完了後、コンテナを封じる
- 8.輸出:ドレ―業者によってコンテナが輸出される
【輸入】デバンニングの業務手順
デバンニングを実施する代表的なやり方として、以下の例をご紹介します。
- 1.通知の受け取り:貨物到着に関する通知が来る
- 2.各種準備:代金の払い込みや必要な手続きを行う
- 3.コンテナの確認:届いたコンテナが適切なものかチェックする
- 4.デバンニング:貨物を積み降ろして運ぶ
- 5.コンテナの清掃:デバンニングが終わったコンテナ内を掃除し、問題ない状態に整える
- 6.コンテナの返還:ドレ―業者にコンテナ返還を実施してもらう
以下の記事では、デバンニング作業をより詳しく説明しています。「安全性」と「能率」の観点から課題点や実施ポイントも説明しているので、ぜひこちらもお読みください。
関連記事:「デバンニング作業とは? やり方・課題点・実施のポイントを紹介」
バンニング・デバンニングで気を付けるポイント
続いて、バンニングとデバンニングを実施する際に配慮しておきたい点をご紹介します。両作業を最適な形で遂行させるために、以下のようなポイントを頭に入れておきましょう。安全に働ける環境をつくる
バンニングやデバンニングでは、スタッフの安全性を保持しなければなりません。なぜなら、「重量のある貨物を扱うことがある」「高い場所での作業も少なくない」「高温状態や厳しい寒さの中での作業も求められる」といった点において、現場には危険な側面があるからです。
たとえば、以下のような取り組みをおすすめします。
- 安全靴など身を守るアイテムを作業中に装着する
- 複数のスタッフで作業を行う
- 冷房設備を設置するなど、気温の変化に対応できる体制を構築する
現場を改善して業務効率を高める
現在、物流に携わるスタッフが不足しているといわれています。この傾向は、バンニングやデバンニングの作業でも例外ではありません。
人手不足をカバーするために「ロボットに業務を代行させる」「動きやすい動線に修正する」などの方法で働き方やスタッフの動き方を変え、効率よく業務が行えるようにしましょう。
コストパフォーマンスを意識する
費用対効果を意識することも重要ポイントの1つ。というのも、バンニングやデバンニングでは、「コンテナ1個あたりの費用はいくらか」という考え方を踏まえて金額が算出されるからです。
とくにバンニングの際は、できる限りコンテナ内に多くの貨物を積み入れることでよりお得に作業が実施できるでしょう。
細かな費用感が気になった方は、こちらの記事を参考にご覧ください。あくまで1つの例にはなりますが、デバンニングの費用相場について述べられています。
関連記事:「物流倉庫の料金って? デバンニングの費用の相場は? | 関根エンタープライズグループ」
バンニング・デバンニングは自社?外注?
バンニングとデバンニングは、物流を支える大切な業務です。より内容を充実させたいなら、作業をアウトソースする方法もあります。別途費用はかかりますが、スキルのあるスタッフに任せることで安全性、作業効率、費用対効果などにおいて高い満足度が得られるでしょう。
このように物流の業務を業者に外注することを「物流アウトソーシング」と呼びます。アウトソースすることで、現在抱えている問題点が解決するかもしれません。メリット・デメリットや業者選びのポイントは、下記の記事を参考にご覧ください。
関連記事:「物流アウトソーシングとは?メリット・デメリット・業者の選び方を解説 | 関根エンタープライズグループ」
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