トラックの部位の名称は?各部の特徴・役割について解説 | 関根エンタープライズグループ
2022.05.09
物流を支えるトラックは、安全に走行し、物資を運搬するために、さまざまな工夫が施されています。
トラックは、乗用車と比べて外装や内装などが異なり、特有の名称が付いていることもあるため、トラックの部位名を聞いても、ピンとこないこともあるのではないでしょうか。
この記事ではトラックの部位の名称や特徴、役割についてくわしく解説します。
故障時など車輛に不備が生じている場合に、慌てることがないように、トラックの知識を深めていきましょう。
目次
トラックの部位名称(外装部)
まず、トラックの外装部分の名称、その役割について見ていきましょう。
キャブ
キャブ(キャビン)とは、トラックの頭部分で、運転席がありドライバーが乗車する部分を指して言います。キャブは、ドライバーが長時間過ごすことが多いため、快適かつ安全に過ごせるように設計されており、主に5つの種類に分けられます。
- ショートキャブ
- フルキャブ
- ワイドキャブ
- ダブルキャブ
- ハイルーフキャブ
標準タイプとも呼ばれるショートキャブは、運転席の後ろに壁があり就寝用のスペースがないのが特徴で、宅配などの集荷作業で活躍しています。そしてフルキャブやワイドキャブは、運転席の後ろに就寝用のスペースがあるため、仮眠をとりながらの運送が必要となる、中距離から長距離での走行に適しています。
ダブルキャブは運転席・助手席の背後に後部座席があるため、多くの乗務員を現場へ運べますが、その分荷台のスペースがコンパクトになっていることも。ハイルーフキャブは、人が立ち上がれるほど、天井が高い作りになっているのが特徴です。
エアデフレクター
エアデフレクターとは、トラックのキャブの上部に備え付けられているエアロパーツのことで、上記写真のように、角張ったところがなく曲線の形をした流線形であるのが特徴です。エアデフレクターによって、走行中に発生する空気抵抗を軽減し、加速や発信をスムーズにしています。
そもそも空気抵抗は、走行中に空気と車体がぶつこることで生じますが、高低差のあるところで生じやすくなります。トラックの場合、キャブと荷台の高さに高低差があるため、空気抵抗を受けやすい構造になっています。
エアデフレクターには、可変式、固定式のものがありますが、外観を整えるデザイン性が高いものもあります。
アオリ(側アオリ、後アオリ)
アオリとは、トラックの荷台から荷物が落下するのを防ぐ囲いのことを指し、荷台の側面につけられたものを「則アオリ」、荷台の後ろ側に付けられたものを「後アオリ」と言います。アオリを開閉する際には、下部に備え付けられている蝶番という金具を操作することで自由にできます。
またアオリがあることで、安定して荷物の積み降ろしができるメリットもあります。アオリにはさまざまな材質がありますが、アルミ素材など軽量のものである場合、積載量を増やすことが可能になります。
サイドガード
サイドガートとは、トラックの側面に装着された保護装置のことで、別名サイドバンパーと呼ばれることもあります。サイドガートは走行時に歩行者を誤って巻き込む事故を防いだり、追突事故などでの衝撃を和らげたりする働きがあり、安全に走行するために欠かせません。
その形状には、パイプや板状のものがあり、デザイン性を高めたものも多くあります。
根太
根太の読み方は「ねだ」で、荷台の床板の下に置く角材のことを指します。根太があることで、床板を支え、多くの荷物を運搬するトラックの安定感を出しています。
根太には、耐水性と耐荷性を兼ね備えたアピトン性の木材が使用されることもあります。
トラックの部位名称(内装部)
次にトラックの内装部分について確認していきましょう。
インストルメントパネル
インストルメントパネルは、運転席前面にある各メーター類が設置されているパネルを指します。略してインパネと読んだり、ダッシュボードと言うこともあるでしょう。
インストルメントパネルに設置されるメーターには、スピード計、燃料計、水温計、警告ランプなどがあり、安全に運転をする上で欠かせない情報が組み込まれています。
このインストルメントパネルは、メーカーによって指している範囲が異なり、エアコンスイッチや、オーディオなども指している場合もあります。
ステップ、グリップ
トラックの運転席は基本的に高い位置にあるため、安全に乗り降りすることが大切ですが、そんな時に活躍するのがステップ、グリップといった補助器具です。
足を引っ掛ける場所を「ステップ」、手で掴んで運転席に乗り込むために使用するのは「グリップ」と言い、それぞれ体重をかけても問題がないように、滑り止めの加工が施されていたり、頑丈な作りになっていたりします。
またステップは運転席に乗り込む時だけではなく、荷台に上がる時にも欠かせません。不意の事故を防ぐためにも、ステップ、グリップをきちんと使用し、慎重に乗り降りしましょう。
トラックの部位名称(動力部)
最後はトラックを動かすために必要な動力部の役割をまとめました。
トランスミッション
トランスミッションとは、エンジンで作られた駆動力を車輪へと伝え、駆動力を適切に保つ装置のこと。
トランスミッションの種類には、ドライバーの操作によってギアを変速する「マニュアルトランスミッション」、変速操作が不要となる「オートマチックトランスミッション」、変速操作は手動でクラッチ操作は自動化している「セミオートマチックトランスミッション」があります。
ラジエーター・クーラント
ラジエーター・クーラントには、冷却水によって車のエンジンを冷まし、適正温度に保つ役割があります。
トラックのエンジンが稼働する際に、多くの熱が発生しますが、そのままの状態が続いてしまうと、エンジンが焼き付いてしまうオーバーヒートが生じてしまい、修復が困難な障害が生じてしまうことにもなりかねません。
そのため、冷却水の残量や、汚れなどが生じていないかこまめに点検しておくことが大切です。
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