クレーンの風速に関する基礎知識!強風時に作業が中止になる基準は? | 関根エンタープライズグループ
2023.12.20
クレーンは、作業や工事を中止にしなければならない風速が決められています。業務中の事故を避けるためにも、風速に関する基礎知識一覧を把握しておくことが重要です。
本記事では、強風時における風速の作業中止基準について解説します。クレーンの風速を調べる方法や作業中止する際などの措置についても触れていくので、ぜひ最後までお読みください。
目次
作業中止になるクレーンの風速とは
クレーンを使った業務は主に屋外で実施されるため、天候が悪化した場合は作業を中止しなければなりません。ここでは、作業中止にすべきクレーンの風速について説明します。
強風の場合は作業を中止する
厚生労働省の労働安全衛生法「クレーン等安全規則」第31条2には、
事業者は、強風のため、クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない
という記載があります。
10分間の平均風速が10m/s以上の状態が「強風」であるため、この風速を基準に中止の判断を行いましょう。
なお、「強風」の基準よりも数値が低い風速を基準にしておくと、より安全に業務を実施することができます。
措置を行うべき場合も
厚生労働省の労働安全衛生法「クレーン等安全規則」第31条では、
事業者は、瞬間風速が毎秒三十メートルをこえる風が吹くおそれのあるときは、屋外に設置されている走行クレーンについて、逸走防止装置を作用させる等その逸走を防止するための措置を講じなければならない。
と述べられています。
ですので、瞬間風速30m/s以上を記録した場合は、適切な対策を実施しなければなりません。
ただ、平均風速を用いる作業中止の基準とは異なり、瞬間風速をもとに基準が規定されているため注意が必要です。 クレーン車の基礎知識については、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:「クレーン車とは? 歴史や基礎知識について | 関根エンタープライズグループ」
クレーンの風速を調べる方法
クレーン作業中止の判断を行うには、現時点での風速を調べる必要があります。平均風速と瞬間風速がそれぞれ把握できる方法を選びましょう。
吹き流し
吹き流しとは、風が吹いている方向や風の強さが一目で認識できる安全管理用品です。傾斜速度によっておおまかな瞬間風速を認識することができます。
風速計
より正確な風速を知るためには、風速計を使用するといいでしょう。
高所で使用する際に適している「風杯型風速計」や測定の制度が高い「超音波式風速計」など、さまざまな種類に分けられています。瞬間風速と平均風速が両方計測できる製品を選びましょう。
クレーンの風速に関する対策について
強風によって作業が中止した場合かつ移動式クレーンが転倒する危険性がある時は、労働者を守るための措置が必要です。こういった内容は「クレーン等安全規則」第74条4にも記載されています。
出典:厚生労働省 労働安全衛生法「クレーン等安全規則」第31条
具体的には、ジブの位置を固定してクレーンが転倒しないように配慮しなければなりません。クレーンの説明書に従って適切な措置を実施しましょう。
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